「自分へのご褒美」は悪なのか?

あなたは「自分へのご褒美」と聞いて、どんなイメージをしますか?

女性が、ちょっと高いものを買うときなどに「これは『自分ヘのご褒美』だから」と言っているのを聞いたことがあると思います。

 

何か目標を達成したようであればいいでしょう。

 

しかし、他人から見てそういう雰囲気を全く感じさせない場合には、「自分へのご褒美」=「ただの言い訳」というイメージになってしまいます。    

結婚している主婦が、旦那には生活費やお小遣いなどを切り詰めるように言っておきながら、

 

自分に対しては「家事を頑張ってる『自分へのご褒美』」などと言って、ママ友とちょっと高めの昼食を食べている、◯万円の化粧品を使っている・・・

 

これも、あまりいいイメージは持たれません。特に、男性側から理解を得られることはないでしょう。

 

「自分へのご褒美」で幸せになれる

イメージが悪くなりがちな「自分へのご褒美」ですが、実は「自分へのご褒美」を正しく使うと「幸せになります」

 

「幸せになる」というのは「長い時間、幸福感に満たされる事ができる」ということです。

 

「自分へのご褒美」は「幸福を感じるため」にするものなのです。

 

人間の幸福感を研究しているオランダの心理学者、ジェーレン・ナウィンという人がいまして、この方が興味深い研究結果を発表しています。

 

その研究テーマは

「旅行を計画している人は、旅行前から旅行後にかけて、どのように幸福感が変化するか?」

というものです。

 

旅行に行くためのプロセスを ・計画時(旅行前) ・旅行中 ・旅行後 の3つのパートに分けて、この3つの各段階で幸福感に違いがあるのか?ということを調査しました。

 

「旅行後」が一番達成感もあり、幸福感が高そうに思われますが・・・

 

研究で注目したポイントは、「幸福感の高い期間がどのくらい続くのか?」というところ。

 

幸福感の高さもそうですが、その幸福感の持続期間についても調べたわけです。

 

結果は、

「旅行後(目的達成後)の幸福感は目的が達成されたあとに、すぐに通常の状態にもどる」

となったそうです。

 

目的の達成後の幸福感は長くても2週間しか続かないということがわかりました。

 

では、幸福感が長く続くのはいつかといえば、実は「計画時」(このケースでは旅行前)です。

 

計画時の幸福感は長いと8週間(2ヶ月)続くそうです。

 

これは「楽しい未来を想像するとき」「『目的達成に向けて前に進んでいる』と感じているとき」に、幸福感を長く感じているということを意味します。

 

女性であれば「自分へのご褒美」と意識していなくても、日常生活の中のいろんな場面で「少し先の未来の楽しいことを想像すること」をしているはずです。

 

例えば、

「服を選ぶとき、この服を着て出かけるところを想像する」

「食材を選ぶとき、美味しそうに食べる子供の顔を想像する」

などです。

 



 

正しい「自分へのご褒美」の方法

 

この心理を応用して幸福感を上げるための正しい「自分へのご褒美」の方法は、以下のようにします。

 

「ご褒美を旅行にしたとすると、旅行かばんを先に買ってしまう。」

「ダイエットを目的にしたなら、ワンサイズ小さな服を先に買ってしまう。」

などです。

 

あくまでも「少しだけ」です。

 

何も達成されないうちから、「自分への先行投資」といって、旅行に出かけたりすると、先程の心理研究の通り、すぐに幸福感がなくなってしまうので逆効果になります。

 

特に理由もなく「自分へのご褒美」といって、美味しいものを食べたりしてもその時は幸福感がありますが、幸福感が短期間しか持続しないので、「すぐ、次のご褒美」となりやすいのです。

 

目的によっては、「結果が出るのが1年後」という場合があります。

 

こういう場合でも、大きな目標を細かく分割すれば、小さな目標がいくつか作れるので、その小さな目標が達成されたときに「自分へのご褒美」をしましょう。

 

大きな目標があまり先の未来になると、幸福感が続かず挫折のもとになります。

 

1年に1回の国家試験などでも、 「勉強のパートごとに目標をつくる」 「1ヶ月後には70点とる」 「2ヶ月後には80点とる」 などで、調整しましょう。

 

「目標に向かって着実に進んでいる状態」ということが「幸福感」を持続させてくれることになります。

 

よくない例は「ダイエットのご褒美に、スイーツを腹いっぱい食べる」「節約して貯金したのを、散財する」というようなパターンです。

 

絶対にだめというわけではないですが、頑張って目的を達成したのに、それを意味がないことにしてしまわないか、ちょっとだけ考えましょう。

 

目的とご褒美をリンクさせる例としては

 

「英会話学校に通って、1年後には海外旅行する」

 

「ジョギングを◯日間継続したら、某有名メーカーのちょっとお高めのシューズを買う」

 

「◯キロ減らしたら、欲しかったあの服を買う」

 

ということのほうが、自分の幸福感をあげて、持続させつつ目標達成しやすくなるはずです。

 

「自分へのご褒美」の相乗効果

 

ある女性の例ですが、目標をたてて達成したときは「自分へのご褒美」として「高級ホテルのレストランで食事する」という設定をしました。

 

このとき、 「新しい服を買う」 「美容院に行ってセットしてもらう」 「メイクもプロにやってもらう」 ことも一緒にしたそうです。

 

これを何回か続けていると、レストランに行くための、服装やメイクなどを自分でもいろいろ考えたり、ためしたりするようになり、その女性の雰囲気が変わってきたそうです。

 

そして、周りからは 「なんかきれいになった」 「すごい幸せそう」 と言われるようになりました。

 

この女性のケースでいえば

 

「目標を達成した自分へのご褒美」

→ プラスの感情をふくらませる

→ 次も仕事を頑張ろう

→ 次のご褒美はこんな服を着ていこう

→ 髪型メイクをいろいろやってみよう

 

ということで自分自信の行動、考え方が以前より明らかに前向きになっています。

 

「自分へのご褒美」は

「幸せに生きること」につながる

 

「自分へのご褒美」を正しく使えば自分の目標としたことの「さらに先」にある願望を満たすことができます。

 

例えば、女性の願望のひとつとして「きれいになりたい、見られたい」というのがあります。

 

さらに深層心理として

「きれいに思われたい」

 

「きれいに思われることで、他人から大事にされたい」

 

「きれいに思われることで、他人から愛されたい」

 

もっといえば

 

「自分らしさを認めてもらいたい」

 

「自分らしさを認めてくれる、男性から愛されたい」

 

「男性から愛されて、幸福感を感じたい」

 

「幸せになりたい」

 

「幸せな人生を送りたい」

 

という人間の本能ともいうべき願望を満たすことにつながるのです。

 



 

「自分へのご褒美」の もう一つの効果

 

実は、「自分へのご褒美」には2つの効果があります。

 

ひとつは、ここまで説明してきた「プラスの感情をさらにいい方向へもっていくこと」

 

もうひとつは「マイナスの感情をコントロールすること」です。

 

「マイナスの感情をコントロールする」というのは、よくいわれる「ストレス発散」「気分転換」のことです。

 

「ご褒美」というと「いいことをした後にもらえるもの」というイメージですが、

 

「マイナスの感情をコントロールする」ことも「自分へのご褒美」になります。

 

この考え方の重要なところは「自己承認することを意識する」こと。

 

自分を認めてあげるのです。

 

人間の基本的な欲求として「他人から認められたい」というのがあります。

「仕事頑張った」

「家事頑張った」

「勉強頑張った」

「ダイエット頑張った」

 

こんなときに誰かに褒めて貰えれば「自分を認めてもらった」という欲求が満たされるのですが、

 

周りの人間関係その他の理由があって、そういう人がいない場合もあります。

 

また、特に仕事などでは自分自身の評価と他者からの評価が一致しないことはよくあります。

 

さらに、他者からの自分への評価が適切でないことが長期間続くと日常生活や仕事のモチベーションが下がる原因にもなります。

 

家事や仕事など(頑張っても頑張らなくても同じなのでは?)となることがいいとは思えません。

 

こんなときには、女子マラソン銅メダル有森裕子さんの名セリフ「自分で自分を褒めてあげたい」をうまく使います。

 

「他者から認められていない」ときの「自分へのご褒美」は自分に対して甘えてるわけではないのです。

 

自分で自分を認めること、

自分で『私頑張った』と思うこと、

自分を褒めること

 

これは「(自己)承認欲求」を満たすことによる「自分の心を保護するための一つの方法」なのです。

 

なにかの原因で自分自身がマイナスの感情になったときに「自分へのご褒美」で、一度気持ちをリセットして「次、がんばろう」となればいいのです。

 

先程の通り、目標に向かっているとき、未来の楽しい姿を想像する、ということが、幸福感を持続させるのですから。

 



 

「非日常」が

あなたを幸せにしてくれる

 

では、具体的な「自分へのご褒美」は何でしょう?

 

アンケートを見ますと

「Q、あなたの「自分へのご褒美」でしたいことは?」

1位:普段は食べないものを食べる18.6%

2位:休暇をとり、国内もしくは海外旅行へ14.6%

3位:高価な物を買う14.2%

4位:思う存分買い物(大人買い)をする14.1%

5位:ちょっと高級なレストランに行く8.8%

 

となっています。

(ウーマンエキサイトより)

 

キーワードは 「非日常」と「高級感」「優越感」「特別感」  です。

 

「非日常」

「非日常」とは「日常でないもの」。

「日常でないもの」とは、簡単に言うと「普段しないこと」です。

「普段行かない店」

「普段行かない場所」

「普段着ない服」

「普段しないメイク方法」

「普段しない髪型」

「普段会わない人」

「普段見ないジャンルの映画」

「普段読まないジャンルの本」

などです。

 

また「普段早起きしているけれど昼まで起きない」「化粧しない」というのも「非日常」です。

 

「これも非日常?」と思いますが、

女子の一人旅のための

「朝寝坊プラン」

「すっぴんでお部屋でお食事」

という広告を出している温泉旅館が実際にあります。

 

また、普段していることのグレードを上げて「高級感」「優越感」「特別感」

を感じることも「非日常的」なことになります。

 

「普段より高級な」

「普段より高価な」

ホテル(旅行)、食事、服、化粧品、アクセサリー、などです。

 

それでは、あなたも幸せを感じるための「自分へのご褒美」をしましょう。